わかりやすい英語の文法書
日本語で理解する英文法
英文法は、中学や高校で学びましたが、イマイチ曖昧な記憶なままでこの英語が正しいのか、何が間違っているのか理解できていない大人は多いと思います。
<a>と< the>の違いを詳しく説明されていないままだったり、時制の文法知識が薄っすらしかなかったり、何となく知っているけど、詳しくは知らないから、もう一度、英文法を学びなおしたい方にピッタリな文法の参考書を見つけました。
著者は、川村健治(かわむら・けんじ)さんで、言語研究家。
日本語を母国語とし、外国語として英語・スペイン語・トルコ語・ロシア語・フィンランド語を話す方です。
この本の良い点は、日本語の例文を読んでから、「英文法」を感覚的に理解できるところです。
例えば、前置詞を使った書き換えで「to」と「 for」の意味の違いを考えてみましょう。
トムが私に本を持ってきた。
Tom brought a book to me.
トムが私に本を持ってきてくれた。
Tom brought a book for me.
「to」は方向を表し「for」は恩恵の意味を表す。
確かに、「持ってきた」と「持ってきてくれた」では、日本語の意味も少し違います。
もう一つ、例文の日本語から英語を理解してみましょう。
駐車場には車が2台ある。⇒駐車場に2台の車が存在している。
There are two cars in the parking lot.
トムには車が2台ある。⇒トムは2台の車を所有している。
Tom has two cars.
つまり、「There are」の方は、「存在」を表します。
『動詞の形』と『表す時間』(p408)の図表は、英語の先生が教材として使用するのにとても便利にまとめられています。
先生が英語の微妙なニュアンスの違いを説明するときにも役立ちます。
これだけの厚い本の内容をすべて頭にインプットすることは困難かもしれませんが、わからなかった箇所だけでも読めば、理解は深まります。